5月も後半に入り、九州北部もそろそろ梅雨入りの気配が漂ってきました。雨が続くこの時期、「お墓参りに行きたいけれど、足元が心配で…」というお声を、お客さまからよく耳にします。
ご年配の方や、ご高齢の親御さんを連れてお参りされる方にとって、雨に濡れたお墓周りは思った以上に注意が必要な場所です。日ごろ墓石を扱っている立場から、梅雨時期のお墓参りで気をつけたい「足元」のことを、ひとつずつお伝えしていきます。

雨の日のお墓参り、なぜ足元が危ないのか
結論からお伝えすると、雨の日に足元が危なくなる理由は大きく3つあります。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 石は濡れると滑る | 磨き仕上げの墓石・敷石は、雨で一気に滑りやすくなる |
| コケ・水垢が追い打ちに | 梅雨時期は石の表面にコケや水垢が目立ち、滑りやすさが倍増 |
| 高齢の方は特に注意 | 段差や踏み石でバランスを崩しやすく、転倒の危険が高まる |
墓石によく使われる御影石(みかげいし)は、表面を鏡のようにツヤツヤに磨き上げる「磨き仕上げ」が一般的です。この磨き仕上げ、見た目はとても美しいのですが、水に濡れると驚くほど滑りやすくなります。スニーカーで踏んだだけでもツルッといくほどです。

特に気をつけたい3つの場所
お墓周りで、雨の日に特に気をつけたい場所を3つご紹介します。
1. 墓前の踏み石・拝石(はいせき)
墓石の前に置かれている平らな石を「踏み石」や「拝石」と呼びます。お参りで一番よく立つ場所ですが、磨き仕上げのものが多く、雨に濡れると滑りやすくなります。手を合わせるときは、できるだけ踏み石の上ではなく、土や砂利の上に立つと安心です。
2. 通路の敷石・飛び石
霊苑内の通路に敷かれた石も、雨で滑りやすくなる場所です。特に飛び石(離れて並ぶ石)は片足ずつ乗ることになるので、バランスを崩しやすい構造です。急がず、一歩ずつ確かめながら歩きましょう。
3. 階段・段差
古いお墓ほど、墓所への上り下りに段差や階段があります。段差の角はコケが生えやすく、滑り止めの効果も落ちていることが多い場所です。手すりがあれば必ずつかみ、なければ同行者に支えてもらってください。
滑らないための準備|服装と持ち物
梅雨時期のお墓参りは、服装と持ち物のちょっとした工夫で安全度がぐっと上がります。
- 靴は滑りにくいものを:靴底に深い溝のあるスニーカーや、防滑タイプの靴がおすすめです
- 傘よりレインコート:両手が空くと、転びそうになったときに咄嗟(とっさ)に支えられます
- 杖をお持ちなら持参を:普段使わない方も、雨の日だけは持っていくと安心です
- 長靴は意外と要注意:底が硬い長靴は石の上で滑ることがあります。底の溝を確認してから履きましょう
豆知識
お墓では数珠やろうそく、お線香などをお持ちになる方が多いですが、雨の日は安全が最優先です。荷物はリュックやショルダーバッグにまとめて、両手を空けることをおすすめします。

お参り中の動作で気をつけたいこと
お参りの最中にも、ちょっとした動作で足元が不安定になる瞬間があります。
- しゃがむとき:濡れた石の上でしゃがむと、立ち上がる瞬間にバランスを崩しやすくなります。できれば土や砂利の上で
- 線香に火をつけるとき:風よけで体をかがめると視界が狭くなります。足場を確認してから
- お花を活けるとき:花立てに手を伸ばす動作で前のめりになりがちです
雨の日のお線香について
「せっかく来たのだからお線香だけは…」というお気持ちは、本当によく分かります。ただ正直に申し上げると、雨の日は火がつきにくく、ついてもすぐ消えてしまうことがほとんどです。風よけで体をかがめる動作も、足元が一番不安定になる瞬間です。
無理にお線香を上げようとせず、静かに手を合わせるだけでも十分です。ご先祖さまへの気持ちは、お線香の有無ではなく、足を運ばれたこと自体にちゃんと届いています。お線香はまた晴れた日に、ゆっくり上げてさしあげてください。
また、雨が上がって少し晴れ間が出たときも油断は禁物です。日陰になっている墓石は乾きが遅く、見た目は乾いていても表面が湿って滑ることがあります。お参りを終えるまでは、足元の濡れを意識して動くと安心です。
高齢のご家族と一緒にお参りするとき
ご高齢の親御さんや、足腰に不安のあるご家族を連れてお参りされる場合は、付き添いのちょっとした工夫で安心感が変わります。
- 歩く速度を本人に合わせて、急かさない
- 段差では必ず半歩前を歩いて、手を差し出す
- 濡れている場所は前もって声をかける(「ここ滑りますよ」)
- 傘は付き添う人が持つと、本人の両手が空いて安全です

そして大切なのは、「無理をしない」という選択肢を持つこと。雨が強い日や、ご家族の体調がすぐれない日に、お参りを延期するのは決して悪いことではありません。雨が強ければ、車の中から手を合わせるだけでも、ご先祖さまへの気持ちはちゃんと届きます。
「行かなければ」と思い詰めず、ご家族みんなの安全を一番に考えてください。
みやこ町・大将山霊苑の梅雨時期の様子
当社が運営する大将山霊苑(福岡県京都郡みやこ町惣社)も、梅雨時期は多くの方がお参りに来られます。霊苑では駐車場を完備しており、雨の日でも、車を降りてからお参りする場所までの移動が短く済むよう配慮しています。
今川スマートICから車で約3〜5分、JR行橋駅からは約12分、北九州市内からも高速で30分ほどと、雨の日でもアクセスの負担が少ない立地です。
「梅雨時期にお参りができるか不安」「足元が心配な親を連れて行きたい」というご相談も、いつでも承っております。見学だけでも大歓迎です。
まとめ|雨の日でも、無理せず安心してお参りを
梅雨時期のお墓参りは、ちょっとした準備と気配りで、ぐっと安全になります。
- 石は濡れると滑る。特に磨き仕上げの墓石は要注意
- 靴底とレインコートで、足元と両手を確保する
- お水をかけるのはお参りの最後に
- 無理せず、雨が強い日は延期も立派な選択肢

ご先祖さまも、何より大切に思っていらっしゃるのはご家族の健康と安全のはずです。ご自身とご家族の身体を労(いた)わりながら、無理のないお参りをなさってください。
大将山霊苑のお墓のことや、雨の日のお参りのご相談、その他お墓に関するご質問は、いつでもお気軽にお声がけください。
株式会社 城戸石材加工所
TEL:0930-33-5094(本社・みやこ町)
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